世界中で起こっている異常気象。ここ日本でも例外ではありません。近年まれにみる想定外の災害に見舞われています。台風や大雨による河川の氾濫、堤防決壊、山、土砂災害など自然災害による被害は甚大なものです。
河川災害にいたっては、堤防の決壊によるものが大きな被害を招いています、そこで河川や堤防を守るために沈床工事が要となります。
堤防の浸潤や浸食を防ぐためには法面にはコンクリートブロックの擁壁が築かれます。しかし、それだけでは川底が水流により削り流され、法面のブロックが崩壊する可能性が高くなります。そこで、法面底部の川底に木工沈床などの法面崩壊を防ぐための施工が必要となります。
時代は、昔ながらの根固め工法からコンクリートブロック根固めに変わってきましたが鋼製型枠や製作されたブロックの大きさなどにより運搬や費用、工期が嵩む大規模工事となります。
当社の「ティンバーパネル」(パネルキット式木工沈床)は工場でキット化し現場で簡単組み立てができるため大幅に運搬、費用、工期をカットできます。
木工沈床においては、昔からありましたが、従来型の木工沈床との違いは特殊なビスを使い組木際も留木を挟みつけることにより、変形しにくく剛性も格段にアップします。また組みたてもXポイントビスによるビス止めだけなので、現場において1基組みたてにわずか5~6分で簡単に行えます。
さらに運搬は10トントラックに積載する場合、従来型の他社木工沈床では16基しか積載できないのに対し当社の「ティンバーパネル」では50基積載可能となります。
河川災害復興に求められるものは、迅速な復旧作業です。しかも信頼性ある確かなもの。
今、求められる災害対策即効性の重要さ。
今、求められる災害対策即効性の重要さ。
重機(クレーン)作業が困難な場所
ティンバーパネルは軽量でコンパクトな荷姿です。状況によっては尽力での施工も可能です。
流速が速く重い値固めが必要な現場
ティンバーパネルは型枠のみを配置しコンクリートを打設するので12tなどの大型根固めブロックに最適です。
工期が厳しい現場
受注から納品までが早く、現場での作業もスムーズに施工可能なので工期が大幅に短縮できます。
ブロック製作ヤードがとれない現場
パネル状になったティンバーパネルは組み立ても短時間で製作できるので組みたてバックヤードは狭くても大丈夫です。設置場所での組みたても可能です。
環境や景観を重視したい現場
ティンバーパネルは基本的に現地県産杉間伐材を使用します。
小魚などの生態系にも配慮し、天然木の組合せが景観性を引き立てます。
このような現場にこそティンバーパネルの用途の可能性が広がります!
木工沈床5tタイプ10tトラックに50基積載できます。
軽量なので大量輸送が可能です。
4tトラックに5tタイプを16基積載
(20基まで可能)
B.Hでも8基づつ積み下ろしできます。
現場近くのヤード・設置場所で組み立てます。
B.Hにて枠のみを据付(人力でも据付可能)
枠を川底に据付。
(橋の下の作業でもクレーンは必要はない。)
5tタイプ用連結金物(径19φ、埋め込み深さ200、フック長さ160)
完 成
地域の間伐材の利用が可能です。自然素材なので環境に優しく、また空隙が多く水生生物にも優しい構造です。
地形に合わせた自由な形状が可能なティンバーパネルは間詰コンクリートが必要ありません。一体感があり潜掘に強い構造になっています。見た目も収まりが良く違和感がありません。
護岸ブロックとの収まりは下記図のようにすることも可能です。
木材の腐朽(腐食)とは、木材腐朽菌の活動によるものです。したがって木材腐朽菌の活動を抑えれば、木材は腐らないと言えます。
木材腐朽菌の活動(繁殖)条件は適度の水分、温度、酸素、栄養素の4つです。
ティンバーパネルを河川で使用する場合は、その全部、もしくはその殆どの部分は水中に没しますので、4つの条件のうちの1つである酸素が全く、もしくは殆どありません。このため木材腐朽菌は活動(繁殖)出来ませんので腐りません。昔よく目にしていた、川に丸太を浮かべて保管する方法は、この考えに基づくものです。
またティンバーパネルを砂防等の根固めに利用する場合は4つの条件のうちの栄養素を絶つ考え方で、一番上部にあたる木材(空気に触れる部分)に薬剤を加圧注入処理して、栄養素であるリグニン、セルロース、ヘミセルロースを分解できない状態に近づけます。これにより長期間、景観を保つ考え方です。木材の一部が腐食したとしても、構造上殆ど影響はありません。
参考寸法です。御希望サイズに変更可能です。